臨床腫瘍科

診療科・部門

概要

診療紹介

がんの薬物治療は従来の(細胞傷害性)抗がん剤を中心に行われてきましたが、2000年以降はがんに関わる遺伝子(産物)を標的とした多くの分子標的薬が開発されてきました。がんは遺伝子変異が蓄積して生じるため、既存の治療薬に対応した少数の遺伝子変異を調べるコンパニオン診断と100種類以上の遺伝子変異を調べるがん遺伝子パネル検査を行い、臓器別診断・治療から臓器横断的ゲノム医療に進化しています。

がんゲノム医療センター

当センターは、厚生労働省からがんゲノム医療連携病院に指定されています。
臨床遺伝専門医、遺伝子診療委員会を配備し、がんゲノム医療センターを設立しました。
2019年6月から1回の検査で多数の遺伝子変異を調べるがん遺伝子パネル検査が保険収載され、標準治療が終了したがん患者や希少がんの患者さんに保険診療でがん遺伝子パネル検査を行っています。現在当センターで採用しているがん遺伝子パネル検査は、NCCオンコガイド・FoudationOne solid・FoundationOne liquid・Guardant 360 CDx の4種類で、手術標本などの組織検体だけではなく、血液検体で遺伝子パネル検査を行うことも可能です。さらに、遺伝性乳癌卵巣癌に対する血液検査BRCAnalysisも乳がん患者には保険適応が可能で、陽性が確認されれば、自費ですがご家族の遺伝子検査も可能です。

外来化学療法センター

2018年4月から新たに専従医師を外来化学療法室に配属し、様々ながんに対応する総合的なアプローチを開始するとともに、多くの患者さんに安全ながん治療を行う外来化学療法センターを運用しております。外来化学療法室には8名の看護師を配置し、2023年度1年間で5,318名の利用がありました。またがん専門薬剤師・認定薬剤師5名が外来化学療法室に常勤し、患者様・看護師と連携して副作用や心理的サポートを行っています。さらに化学療法推進委員会で、新規の抗癌剤治療を迅速に採用・運営できるように務めております。 また、許可された免疫チェックポイント阻害剤(以下ICI)は7種類に増加しましたが、従来の抗癌剤と副作用プロファイルが異なるため、多職種によるICI副作用対策チームWISHを立ち上げ、救急外来での対応など教育プログラムを定期開催しています。

主な対象疾患

固形癌全般(消化管癌・肝胆膵癌・乳癌・肺癌・その他 様々ながん種の薬物療法に対応します)

医師紹介

富永 修盛 写真

富永 修盛

とみなが しゅうせい

役職
  • がんゲノム医療センター長
資格
  • 日本外科学会認定 外科認定医・専門医
  • 日本乳癌学会認定 乳腺認定医・専門医・指導医
  • 日本大腸肛門病学会認定 大腸肛門病専門医・指導医
  • 日本乳がん検診精度管理中央機構認定 検診マンモグラフィ読影認定医師
  • 日本乳がん検診精度管理中央機構認定 乳がん検診超音波検査実施・判定医師
  • 兵庫医科大学臨床教育教授
  • 日本乳癌学会 評議員
  • 近畿外科学会評議員
家出 清継 写真

家出 清継

いえで きよつぐ

役職
  • 副部長
資格
  • 日本臨床腫瘍学会認定 がん薬物療法専門医・指導医
  • 日本外科学会認定 外科専門医・指導医
  • 日本消化器外科学会認定 消化器外科専門医・指導医
  • 日本消化器外科学会認定 消化器がん外科治療認定医
  • 日本膵臓学会 認定指導医
  • 日本がん治療認定医機構認定 がん治療認定医
  • 麻酔科標榜医
  • 7大学連携個別化がん医療実践者養成プラン 地域中核病院専門医療職養成(インテンシブ)コース修了

診療実績

2024年の診療実績

外来化学療法件数 5,214

医療関係者の方

当院は中河内唯一の緩和ケア病棟を有し、がん専門薬剤師など有資格者4名を含め多職種によるチーム医療を実践しています。

一般の患者さん

初めて受診する方

医療関係の方

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