診療科・部門
当科では、腎移植を除く泌尿器科全般の治療を行っています。他に副腎腫瘍や副甲状腺機能亢進症などに対する内分泌外科としての役割も担っています。
中でも、尿路結石症、尿路悪性腫瘍(腎がん、腎盂尿管がん、膀胱がん、前立腺がん、精巣腫瘍など)、排尿障害(前立腺肥大症、神経学的原因に起因する膀胱機能障害など)、 過活動膀胱、尿路感染症などが主な疾患となります。
新規医療機器も積極的に採用し、従来の治療も含めた様々な治療方法の中から、それぞれの患者さんに最適なものを患者さんと一緒に考えていくことを心がけています。
当科では患者さんが気軽に受診していただけるよう、紹介予約制をとっていません。このため予約外の患者さんの来院等により予定している診察時間を超過し、お待たせすることがございます。ご迷惑をお掛けして申し訳ありませんが、主旨をご理解いただきますようお願いいたします。
泌尿器科悪性疾患に関しては積極的に取り組んでおります。 ほぼすべての泌尿器科悪性疾患に対処し、手術支援ロボットda Vinci Xi®や各種新規抗がん剤など用い患者さんにとって最善の治療を常に目指しています。
なお、当科でのロボット支援手術の対応疾患は以下の通りです
早期前立腺癌に対しては最新の機種であるda Vinci Xi®を用いたロボット支援腹腔鏡下前立腺全摘除術、放射線治療のみならず、無治療経過観察なども含めた種々の治療オプションの中から患者さんと十分に相談の上、最適と考えられる治療を選択しています。
ロボット支援腹腔鏡下前立腺全摘除術では、より細かい観察・操作を行うことでで、より安全で機能を温存した手術が行えるようになりました。
手術療法は基本的にはロボット支援下で行います。これにより、従来より安全が高く、治療効果が高く、患者さんへの痛みや負担が少ない手術が可能となっています。具体的には手術によって輸血を必要とする症例はほとんどなくなり、また、多くの患者さんは術翌日より歩行を開始しています。癌制御が可能と考える症例に対しては勃起機能温存手術を積極的に行っています。入院期間は10日〜2週間程度となっています。
放射線治療では、放射線の直腸への影響を低減する目的で行う 『直腸周囲ハイドロゲルスペーサ・SpaceOAR®』(※)の留置を令和2年より開始しました。 また、放射線治療中の前立腺の変位に追従し、治療精度を上げることの出来る金属マーカー留置も同時に行っています。放射線の照射装置は従来のいわゆるピンポイント照射といわれる強度変調放射線治療(IMRT)の応用型で回転原体照射に強度変調機能を加えた強度変調回転照射法(VMAT)での治療が可能です。 ハイドロゲルスペーサ、金属マーカー、VMATを用いることで当センターにおける前立腺癌の放射線治療は高い治療効果と、低い合併症を両立することが出来るようになりました。
小径腎臓がんに対してはロボット支援腹腔鏡下腎部分切除術を行います。腎摘除術が必要な症例に対してもロボット支援手術あるいは腹腔鏡手術を行います。 また、心臓血管外科との協力のもと、下大静脈まで浸潤した進行性の腎臓がんに対する手術も可能です。一方で手術不能な病変に対しては薬物治療を行います。腎がんに対する薬物療法として現在は様々な薬剤がありますが、近年では免疫チェックポイント阻害剤(ニボルマブ、ペンブロリズマブ、イピリムマブ、アベルマブ)および分子標的薬(スニチニブ、アキシチニブ、カボザンチニブ、ソラフェニブ、パゾパニブ)の2剤がメインとなっており、単剤あるいはそれらを併用した治療を行っております。
膀胱がんの約8割は表在性(非筋層浸潤性)と言われており、表在性の膀胱がんに対しては、経尿道的膀胱腫瘍切除術を行います。当院では診断率の向上に有用とされているNBI(血管を浮かび上がらせる特殊な光)も使用し、確実で効果的な腫瘍の切除に務めております。切除した標本の病理結果によっては追加切除や、BCG膀胱内注入療法などを行います。
一方、膀胱筋層まで広がる筋層浸潤性膀胱癌に対しては、根治が可能と考えた症例には令和2年よりロボット支援腹腔鏡下膀胱全摘術を行っています。膀胱全摘除術は、泌尿器科手術の中ではかなり侵襲の大きな手術であったのですが、ロボット支援下手術では患者さんの術中・術後の負担が著しく軽減されました。従来では手術が難しいと考えられた、高齢や合併症を抱える患者さんの多くに膀胱全摘を行えるようになっています。また、自排尿型尿路変向や、膀胱温存を目的とした放射線化学療法(患者さんの膀胱温存の希望が強く、その再発の危険性なども十分ご理解いただいた上で)など患者様のQOLを最大限尊重した治療を心がけるようにしています。また、強力な局所コントロールを得るために、動脈内抗がん剤投与と併用の放射線治療も行っています。
自然排石が困難な症例に対しては各種外科的処置を行います。当院では結石のサイズや位置によって、基本的にはTUL、ESWL、PNLより治療方法を選択しており(場合によっては組み合わせます)、ほぼすべての尿路結石に対し対処することが可能です。また、尿路結石が多発する原疾患の一つである副甲状腺機能亢進症に対しては、副甲状腺腺腫摘除術も行っています。
尿管鏡の細径化、軟性尿管鏡の開発、結石破砕に用いるレーザー発生器の進化などの技術の発展により、現在では尿路結石に対する治療の中心となっています。腎、尿管、膀胱、尿道すべての結石に対して結石の破砕のみならず除去も行います。当センターでは原則として、膀胱結石には脊椎麻酔で、尿管・腎結石に対しては全身麻酔で行っており、4-5日程度の入院期間となります。
体外から衝撃波を発し体内の結石を破砕します。治療の性質上、破砕された結石を人の手によって除去することが出来ないため、結石治療の主役はTULに奪われてはいますが、その侵襲の少なさより現在ではなくてはならない治療方法です。当センターにおけるESWL(体外衝撃波結石破砕術)は、破砕機器モデュリス-SLX-F2で施行し、その破砕効率は非常に高率で、一般には対応の難しい尿路結石に対してもESWL単独での治療が可能です。
巨大腎結石、経尿道的にアプローチが困難な腎・尿管結石など、TULでは対処困難な結石に対する治療です。背中を穿刺し腎臓への通り道(トラクト)を作成し、トラクトより挿入した各種機械で結石を砕石、除去します。術後は1-2週間は腎ろうを留置が必要となります。また、術後の血尿や発熱などは多くは自然に軽快するのですが、輸血や処置の必要な出血が見られる場合もあり、その他稀ではありますが大きな合併症もみられることもある比較的侵襲の大きな手術となります。
当院ではSwiss LithoClast® Master-J(超音波と空気衝撃波の2種類のパワーソースで結石を砕石し、また砕石と同時に吸引を行うことによって結石を体外へ摘出することも可能な機器)を用い、TULをPNLとを同時に行う(EndoscopicCombined Intrarenal Surgery: ECIRS)ことを基本としてなるべく患者さんへの低侵襲な手術にするように努めています。
治療の基本は投薬治療ですが、投薬治療で効果不十分な症例に対して手術療法を検討します。前立腺の切除を中心とする経尿道的前立腺切除術(TURP)、前立腺のくり抜きを主体とする経尿道的前立腺核出術(TUEB)の組み合わせを症例ごとに選択しており、大きな前立腺肥大症に対しても安全に手術を行っています
小児の陰嚢内手術(停留精巣、陰嚢腫水腫、精索水腫)に関しての手術を行っています。 また、対応の難しい症例に関しては小児泌尿器科を専門に扱っている病院と連携を取りながら診療を行い、必要に応じ紹介させて頂いています。
おの ゆたか
こばやし まさお
いまなか たかひろ
いしい まこと
いしかわ たくみ
にしむら ゆうき
いわさ かおるこ
むらかわ てつや
なかもり しげる
診察室 | 月 | 火 | 水 | 木 | 金 |
---|---|---|---|---|---|
1 |
小林 正雄
|
石井 信
|
小野 豊
|
堀谷 弘
|
石川 匠
|
2 |
石井 信
|
堀谷 弘
|
中森 繁
|
小林 正雄
|
小野 豊
|
3 |
石川 匠
|
西村 裕貴
|
副腎・後腹膜 | 腹腔鏡下副腎摘除(3)、 開腹副腎摘除(1)、 開腹後腹膜腫瘍摘除(1) 後腹膜リンパ節郭清(精巣腫瘍)(1) |
---|---|
腎臓 | 腎細胞癌等 ロボット支援腹腔鏡下腎部分切除(14)、腹腔鏡下腎摘除(19)、開腹腎摘除(7) 腎盂尿管癌 腹腔鏡下腎尿管全摘(16)、開腹腎尿管全摘(1) 結石 経尿道的腎尿管結石砕石術(153)、経皮・尿道的尿管結石砕石術(ECIRS)(8) 体外衝撃波結石破砕術(30) 経皮的腎瘻造設・拡張(48)、経尿道的尿管カテーテル留置(340) |
膀胱 | 膀胱癌 経尿道的膀胱腫瘍切除術(187)、ロボット支援下膀胱全摘(8) 結石 経尿道的膀胱結石砕石術(27)、 開腹膀胱結石摘除(1) |
前立腺 | 前立腺癌 前立腺生検(261)、ロボット支援下前立腺全摘除(58)、 スペーサー留置(22) 前立腺肥大症 TURP/TUEB(42)、開腹前立腺摘除(1) |
精巣 | 精巣癌摘除(7)、精巣固定(8)、その他陰嚢内容手術(11) |
その他 | 尿膜管摘除(2)、副甲状腺摘除(10)など |
当科では、完全予約制や初診・再診予約の区別はしておりません。従って、予定時間前の患者さんの診療に思わぬ時間を要し、待ち時間が長くなることがあります。患者さんの受診しやすさを最優先に考えての判断であり、何卒ご理解頂ければ幸いです。